家庭裁判所と地方裁判所の違い

-　詳しい解説　-

家庭裁判所とは家庭に関する事件の審判や調停が行われる裁判所である。略して家裁（かさい）とも呼ばれる。昭和24年に従来の家庭での事件を扱う家事審判所と少年に関する事件を扱う少年審判所を統合した裁判所として設置された。
家庭裁判所で扱われる事件とは、民法やその他の法律で定められた家庭に関する事件全般で、主に離婚訴訟や扶養に関する問題、遺産相続に関わる問題、親族間の争いや養子縁組に関わる問題などがある。また戸籍上の名前の変更や性別の変更に関わる審判も家庭裁判所が行う。その他、犯罪を犯した未成年の事件などの少年審判も行われる。
また、家庭裁判所での裁判は原則として非公開である。

これに対して地方裁判所は特定の地域を所轄とする裁判所のことである。略して地裁（ちさい）と呼ばれる。
原則として第一審が行われるのが地方裁判所である。また簡易裁判所での民事の判決に対して控訴された場合の第二審や、強制処分や逮捕状などの各種令状の発行を行う。また民事裁判と刑事裁判が行われる。